ウトウトと、「生まれ変わってもまた同じ道を選ぶだろう 」と歌が頭に浮かんで、
誰の歌だったっけと思いながら眠っていた。
随分経ってから、ああ嵐だと思い出す。
なぜか、ポケットビスケットだったような気がすると思いながら眠っていた。
私は同じ道は選ばないだろうなと思う。
後悔の多い人生。
火葬。
火葬車が来て、焼いてもらう。
亡骸でもミミチンに触れたので実感がなかったけど、
ああ、ミミチンのふわふわの毛にもう触れないんだと思うと、
涙が出て来た。
1時間ほどで焼けて、骨を壺に入れた。綺麗な骨だった。
ミミチンと過ごした22年はいろんなことがあった。
ミミチンの片目が無くなったことは最大の出来事で、
両目があった時の方が短い。
遺影を探していて、両目がある写真にするか、片目の写真にするか悩んだ。
両方にする。
片目のミミチンを描いた絵も飾る。
チャー太とモモちゃんがいるおかげで、ひどい落ち込みは無い。
ミミチンが死んだ。
朝5時30分。痙攣は起こしたけど、そう苦しまず、ハーと息を吐いて、
スーと死んだ。
ダンボールにタオルを敷き、ミミチンを横たえて、私はまた布団に入った。
時々起きて、ミミチンを撫でる。
22年と2ヶ月と15日、ミミチンは生きました。